トライボロジー入門講座 / トライボロジー入門西日本講座


トライボロジー入門講座     (東京  0.5日/1日/1.5日コース)
トライボロジー入門西日本講座  (西日本 0.5日/1日/1.5日コース)

本講座の特徴

学際的なトライボロジー分野の全般にわたって,基本となる考え方や知識を講義します.トライボロジーに興味のある方,これからトライボロジーに関わる仕事を始める方,ある程度トライボロジーは知っているが,基礎に戻ってもう一度トライボロジー全体を勉強し直したい方向きの講座です.
トライボロジーの研究と教育の両面で豊富な実績をお持ちのベテランの先生方が,オリジナルテキストを準備します.テキストに沿って丁寧に解説しますので,トライボロジー全体を俯瞰して体系的に学ぶのに絶好の講座です.
全1.5日間の講座ですが,ご都合に合わせて1日目あるいは2日目のみの受講も可能です.また,入門講座は東京での開催ですが,全く同じ内容・講師陣での講座を,別日程で入門西日本講座として西日本地区でも開催します.

本講座の構成

単元I(1日目午後)

講師:湘南工科大学 村木 正芳 氏

1. トライボロジー概論
2. 潤滑剤
3. 境界潤滑

本単元の「トライボロジー概論」では,入門講座の総論的観点から摩擦・摩耗・潤滑を要約して説明します.「潤滑剤」と「境界潤滑」では,代表的な潤滑剤の基本的性質について触れた後,化学的作用による潤滑改善のメカニズムについて解説します.トライボロジーについて最低限の知識を得たい人,ある程度は知っているが体系的に把握したい方,潤滑剤について少し詳しく知りたい人,境界潤滑に興味を持っている方にお勧めします.

単元II(2日目午前と午後の一部)

講師:福井大学 岩井 善郎 氏

1. 表面の性質と接触
2. 摩擦
3. 摩耗
4. 摩擦・摩耗の評価と解析

摩擦・摩耗特性は,運転条件,環境などによって複雑に変化するシステム依存性があります。そのため,多種多様なデータやモデル試験結果を実機の課題解決に活用するには系統的な知識の習得が必要です.併せて,各種材料の摩擦・摩耗特性評価の考え方や解析手法を学ぶことも重要です.本単元では,初心者にもわかる摩擦・摩耗の知識と摩耗損傷の解析法とその事例について解説しますので,機械の高効率化,長寿命化,高信頼性化などに役立つ摩擦制御や摩耗設計を体系的に学びたい方にお勧めします.

単元III(2日目午後)

講師:東京理科大学 吉本 成香 氏

1. 流体潤滑
2. 弾性流体潤滑
3. 流体潤滑における圧力発生メカニズムと基礎方程式
4. 流体潤滑の機械要素への応用

本単元では,流体潤滑について基本的な概念,言葉の説明から始め,流体潤滑の応用,動作原理の理解まで説明します.流体潤滑の基礎について広く知り,今後,その知識を仕事等に活用したいと思っている方や,流体潤滑に関係する仕事に携わり,流体潤滑に関する知識を整理したいと考えておられる方,また流体潤滑に興味があるという方にお勧めします.

受講に必要な予備知識

単元I  1章は予備知識不要.2,3章は高校卒業~大学1年程度の化学の知識
単元II   高校卒業~大学1年程度の力学や材料の知識
単元III  高校卒業~大学1年程度の力学の知識(流体力学の知識は特に問いません)

各単元の詳細

単元I

1. トライボロジー概論
 (1)トライボロジーの歴史と意義
 (2)固体表面・接触・摩擦
 (3)摩耗の種類
 (4)潤滑剤
 (5)潤滑の原理
 (6)トライボ試験と表面分析
 (7)トライボロジーの課題

2. 潤滑剤
 (1)潤滑剤の役割と種類
 (2)鉱油の成分と精製プロセス
 (3)合成潤滑油と油脂
 (4)グリース
 (5)固体潤滑剤
 (6)添加剤の種類と機能
 (7)潤滑剤の基本物性

3. 境界潤滑
 (1)境界潤滑膜
 (2)物理吸着と化学吸着
 (3)極圧剤と無機反応膜
 (4)境界潤滑膜の分析
 (5)境界潤滑モデル
 (6)混合潤滑モデル
 (7)潤滑モード

単元II

1. 表面の性質と接触
 (1)表面の性状
 (2)表面の形状
 (3)固体表面の接触
   見かけの接触面積と真実接触面積
 (4)弾性接触と塑性接触

2. 摩擦
 (1)摩擦の形態
 (2)摩擦の法則と摩擦が発生するメカニズム
   凝着,掘り起こし
 (3)潤滑下の摩擦とメカニズム

3. 摩耗
 (1)摩耗量の計測と比摩耗量
 (2)摩耗の分類と摩耗機構
   凝着摩耗,アブレシブ摩耗,腐食摩耗,疲労摩耗
 (3)摩耗形態とその遷移現象
 (4)潤滑下の摩耗
 (5)その他の摩耗(フレッティング,エロージョン)

4. 摩擦・摩耗の評価と解析
 (1)摩耗試験法とその選択指針
 (2)摩耗損傷の機器分析と解析
 (3)摩擦・摩耗に対する設計の考え方

単元III

1. 流体潤滑
 (1)流体とは
 (2)流体の特性について
 (3)流体潤滑に関係する主要なパラメータと単位
 (4)摩擦・磨耗と流体潤滑,流体潤滑の必要性

2. 弾性流体潤滑
 (1)球面と平面間に荷重が加わった場合
 (2)弾性流体潤滑とは

3. 流体潤滑における圧力発生メカニズムと基礎方程式
 (1)くさび膜による圧力発生
 (2)絞り膜による圧力発生
 (3)加圧装置による圧力発生
 (4)基礎方程式の導出 (Reynolds 方程式)
 (5)Reynolds方程式と弾性方程式の組み合わせ(弾性流体潤滑方程式)

4. 流体潤滑の機械要素への応用
 (1)流体潤滑軸受への応用と軸受の種類
 (2)動圧軸受の種類
 (3)動圧軸受の特性
 (4)動圧軸受の応用例
 (5)静圧軸受の動作原理
 (6)静圧軸受の種類
 (7)静圧軸受の応用例
 (8)流体潤滑軸受以外における流体潤滑の活用