本学会の研究活動は最近極めて活発であり、トライボロジー会議における発表件数も年々増加しております.このよう な会員の自由な発想に基づく研究が重要であることは言をまちませんが,本学会がより積極的に社会に貢献するためには, タイムリーな重要性を持つ研究課題に対して,会員の研究のパワーを集中することが望ましいと考えられます. このような観点から,本学会では年度毎に「重点研究課題」を選定し,春のトライボロジー会議にその課題のシンポジ ウムセッションを設けております.今年度は第11回として「高分子材料のトライボロジー」と「メンテナンストライボ ロジー」を重点研究課題に選定し,シンポジウムを開催します.皆様方の積極的な応募をお願いします. なお,これらのシンポジウムセッションにおける講演は,一般講演とは異なり発表は必ずしもオリジナルに限定せず, 整理された2次情報も受け付けます.発表の申込は,トライボロジスト2001年12月号ならびに2002年1月号に掲載さ れる「トライボロジー会議2002春」の申込要領にそって行って下さい.
【オーガナイザ】 内山吉隆 金沢大学工学部機能機械工学科 〒920−8667 石川県金沢市小立野2−40−20, TEL:076−234−4717, FAX:076−234−4729 e-mail:uchiyama@kenroku.kanazawa-u.ac.jp 広中清一郎 東京都立科学技術大学工学部機械システム工学科 〒191-0065 東京都日野市旭が丘6−6, TEL:042−585−8647, FAX:042−585−8647 e-mail:shirona@cc.tmit.ac.jpすべり軸受,歯車,はくり爪,クラッチ,ブレーキなどのプラスチックをベースとするもの,タイヤ,ベルト,ロール, シール,ワイパーブレードなどのゴムを主体とするものなど,各種高分子材料のトライボロジー特性としてはより高性能 で時代にマッチしたものが求められています.高分子トライボマテリアルにおいても,省エネルギー,リサイクル,脱ハ ロゲンなど,環境に配慮した材料の開発が要求されるようになってきました.また,プラスチックやゴムの新規ポリマー が各種開発され,そのトライボロジー特性の解明が必要となっています. 本シンポジウムセッションでは,プラスチックやゴムなどのトライボロジーに関する基礎的研究から各種製品に関する 実用研究まで,幅広く最新の研究成果と課題について発表,討論する場にしたいと思っています.この分野に関心のある 方々の積極的な研究発表と討論参加をお願いいたします
【オーガナイザ】 似内昭夫 玉川大学工学部機械工学科トライボロジー研究室 〒194-8610 東京都町田市玉川学園 6-1-1 Tel & Fax 042-739-8361 e-mail:nitanai@eng.tamagawa.ac.jp 服部仁志 株式会社東芝 研究開発センター 機械・システムラボラトリー 〒212-8582 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 TEL 044-549-2380 FAX 044-549-2383 e-mail:hit.hattori@toshiba.co.jpメンテナンストライボロジーは,トライボロジーをメンテナンスに活用して,メンテナンスを有効に機能させようとす るものです.従来トライボロジー学会ではメンテナンストライボロジー研究会を中心にシンポジウムを開くなど,メンテ ナンストライボロジーの研究,発展に取り組んできました.メンテナンスを取り巻く環境を見ますと,世界的な経済活動 形態そのものの変動が大きく,メンテナンスも大きく変わろうとしています.そこで,新しい時代に適合するメンテナン スはいかにあるべきかを検討する"Maintenance Action Planを考える会(MAP)"がメンテナンストライボロジー研究 会に設けられて,活発な活動を始めました.このような時期にメンテナンストライボロジーの現状と新しい提案を集めて 議論することは大変有意義であると考えシンポジウムセッションを設けることにしました. 本シンポジウムではメンテナンストライボロジーに関する,現状や最新の考え方,技術などの研究成果を発表頂き,今 後の方向性を議論してみたいと思います.この分野に関心のある皆様の積極的なご参加をお願い致します.