トライボロジー会議 2003 春 東京

イブニングフォーラム

「トライボロジー的人材育成計画」

イブニングフォーラムの様子(2003年東京)
 
開催日時

2003年 5月12日(月)  17:30 〜 19:30
  会 場
 
機械振興会館  地下3階 研修2号室
 
趣 旨
 多種多様な分野において、高機能化、コスト削減、環境問題対策などでトライボロジー的対応がなされ、問題解決の重要手段となっております。しかし、それらの技術や思想は最終製品内部にしまいこまれ一般消費者の目に触れにくくなっており、問題解決の困難さや技術の高さをはじめとしてトライボロジーの重要性を認識しづらくしている一因となっております。
製品内部で実現されているトライボロジー技術の重要性や思想の高さを一般の人々にわかりやすくアピールし認識してもらい、トライボロジーに関わる分野への進学・就職を促し、優れた後継者を育成していくことが我々には必要であると考えます。また、トライボロジーに直接的な関わりの薄い分野の技術者・研究者へのトライボロジー教育はより効率の良い研究開発を実現する一助となり、これらはトライボロジー界が行いうる社会貢献のための重要な要素になると考えます。
そこで、人材の確保や育成という観点から、各界でご活躍される5名の方から話題提供頂き、トライボロジー分野のさらなる発展のためにどのような工夫が可能か、会場の皆様と意見交換させて頂く企画を設けました。上記趣旨の本フォーラムをトライボロジー会議の夕べに 開催いたしました。


プログラム

(1) 一般社会への教育/普及
話題提供: 
NHK社会情報番組部ディレクター  片岡 利文
“NHKスペシャル・世紀を越えて「摩擦の壁を打ち破れ」”(2000年8月20日放送)の担当ディレクターである同氏から、表に現れにくいトライボロジー技術に焦点を当てて一般向け番組として企画した意図、取材・制作途中の裏話などについてお話しいただきま した。

(2) 中学校における理科教育
話題提供: 
東京都品川区立荏原第四中学校  牧野 順子
理科離れといわれる中で初等中等教育においてどのような理科教育が試みられているのかについて、教科書の現状や課外活動「理科クラブ」など実例をもとに現場の様子をお話しいただきま した。

(3) 大学におけるトライボロジ−教育
話題提供: 
東京工業大学大学院理工学研究科  中原 綱光
学生をトライボロジーに惹き付ける方法、カリキュラムの中でトライボロジー科目の存在価値、また、トライボロジーの研究を通しての教育、などについて工夫されていることや日頃お感じのことがらをお話しいただきま した。

(4) 非トライボロジー分野専門の技術者対象の教育/普及
話題提供: 
東北大学工学研究科  堀切川 一男
地方発ベンチャー活動を様々な形で支持してゆく過程で、トライボロジーの教育等を受けていない技術者との接触の際どのような御苦労があったのか、どのように乗り越えられてきたのか、などについてお話しいただきま した。

(5) トライボロジー分野専門の技術者対象の教育/普及
話題提供: 
新日本石油(株) 潤滑油研究所所長 岡田 美津雄
新人研究者への導入教育、中堅研究者へのステップアップ教育、販売部門社員に対する教育、およびユーザーや一般消費者に対するトライボロジー技術のアピールなど、企業が行っている活動の中から例を挙げてお話していただきま した。

総合司会: 東京農工大学工学部 山本隆司君



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