トライボロジー会議 2003 春 東京

シンポジウムセッション

シンポジウムの様子(2003年東京)
 
 本学会の研究活動は極めて活発であり、トライボロジー会議における発表内容は充実してきております.会員の自由な発想に基づく研究が重要であることは言をまちませんが,本学会がより積極的に社会に貢献するためには,タイムリーな重要研究課題に対して,会員の研究のパワーを集中することが望ましいと考えられます.
 このような観点から,本学会では年度毎に「重点研究課題」を選定し,春のトライボロジー会議にその課題のシンポジウムセッションを設けております.今年度は第12回として「摩耗:−問題点と次世代の課題:マイルド摩耗とは何なのか−」と「“超”を目指す軸受技術」を重点研究課題に選定し,シンポジウムを開催 いたしました.
 
(1)摩耗:−問題点と次世代の課題:マイルド摩耗とは何なのか−
オーガナイザー:三科博司 千葉大学工学部電子機械工学科
             〒263-8522 千葉県千葉市稲毛区弥生町 1-33
             TEL & FAX: 043-290-3190
             E-mail: mishina@meneth.tm.chiba-u.ac.jp
        平塚健一 千葉工業大学工学部精密機械工学科
             〒275-8588 千葉県習志野市津田沼 2-17-1
             TEL: 047-478-0503 FAX: 047-478-0529
             E-mail: hiratsuka@pf.it-chiba.ac.jp
             
 「摩耗」の研究に近代科学のメスが入って半世紀を越えます.「摩耗」はどこまでわかってきたのか.また,これからどのような研究を必要としているのか.こういった疑問を本会第3種「摩耗研究会」で議論してきました.摩耗現象は機械的な作用だけでなく,物理的あるいは化学的な作用にも依存するため,広範な基礎知識が必要となります.本シンポジウムセッションでは,研究会の枠を越えて学会員皆様の意見を交えながら,摩耗をより明確に理解するための議論を深めたいと思っています.一般講演にも「摩耗」のセッションがありますが,本課題のシンポジウムセッションでは,特定のテーマとして取り上げ討論を展開することにしました.
 今回は,20世紀に解決することができなかった難解なテーマの一つといえる「マイルド摩耗とは何なのか」という問題を主題にシンポジウムを開催します.この分野に関心のある方々の積極的な参加をお願いいたします.
             
(2)“超”を目指す軸受技術


オーガナイザー:森 淳暢 関西大学工学部機械システム工学科
             〒564-8680 大阪府吹田市山手町 3-3-35
             TEL:06-6368-0946 FAX:06-6388-8785
             E-mail: moriatsu@ipcku.kansai-u.ac.jp
        平山朋子 龍谷大学理工学部機械システム工学科
             〒520-2194 滋賀県大津市瀬田大江町横谷 1-5
             TEL:077-543-7504 FAX:077-543-745
             E-mail: tomoko@rins.ryukoku.ac.jp
             
 第3種研究会「気体軸受研究会」が長年にわたって取り組んできた気体軸受の技術は精密機器類の高機能・高性能化に大きな役割を果たしています。昨年これを発展的に引継いだ「“超”を目指す軸受技術研究会」は、対象を気体軸受から流体軸受、転がり軸受、磁気軸受などあらゆる形式の軸受に広げ、あらゆる種類の特性の“超”を目指す技術にチャレンジしています。今、各分野で“超”の付く技術への変革が求められていますが、軸受技術の分野でこれに応えようというものです。当研究会が2期目に入るこの時期に、軸受技術に携わる研究者、技術者がそのジャンルを越えて一堂に会し、おのおのの“超”を語り合うことは非常に有意義であると考え、シンポジウムセッションを設けることにいたしました。
 本シンポジウムでは、軸受の形式や特性の種類にかかわらず、技術の改良・改善、新技術の開発・研究の成果を“超”を意識した観点から発表いただき、今後の進展の方向性・可能性を論じ合ってみたいと思います。機能・性能面の“超”のみならず、形状・寸法面の“超”やコスト面の“超”等々も考えられますので、奮ってご参加くださいますようお願いいたします。
   


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