トライボロジー会議 2007秋 佐賀
イブニングフォーラム 「未来を拓くトライボロジー」
(市民開放,参加費無料)
日時:2007年9月26日(水)17:00〜19:00
会場:佐賀大学理工学部6号館1階都市工学科大講義室
「イブニングフォーラム」のポスターは こちら からご覧頂けます.
- 話題提供 その1 「トライボロジーと環境克服」
松本 將 氏 (早稲田大学大学院情報生産システム研究科)
未来につながる技術開発の目標は,人類の生活範囲,行動範囲,生存範囲(寿命)などをどこまで拡大するかによって決まる.人間生活へ影響する環境は,自然環境(気象,気候など)と社会環境(政治,宗教,文明,経営など)がある.人類の安寧につなぐために,トライボロジストは自然環境と社会環境の課題克服を目指し,道具である機械の発明と改良に取り組む.機械の特殊環境または極限環境といわれる条件は,克服経験が少ない環境条件(温度,圧力,水など),作動条件(速度,荷重,材料など)である.トライボロジー技術は機械の高機能化や性能,耐久性向上を通して,人類の飛躍に間接的に貢献している.そこで,これまでの特殊環境克服例をもとに,困難な環境を克服し拡大への寄与が期待されるトライボロジー技術のあり方を考えて行く.
- 話題提供 その2 「超高齢化社会におけるバイオ技術とトライボロジー」
村上輝夫 氏 (九州大学大学院工学研究院知能機械システム部門)
我が国では,2014年頃に65歳以上の高齢者が全人口の25%(2050年頃には36%)を超える超高齢化社会に到達すると予測されているが,全労働人口の低減を伴うため介護従事者の増大も望めず,高齢者自身の自立生活能力の維持が重大な課題となる.たとえば,関節障害にともなう不自由な生活からの脱却のためには,人工関節置換術や再生軟骨代替術などの医療技術の進展が必要とされる.そのような人工関節や再生軟骨の機能・耐久性向上のためには,摩擦摩耗低減のためのトライボロジー技術が直接的に寄与できる.また,日常動作を支援する福祉機器や生活用品においても適切な摩擦の維持にはトライボ技術が有用となる.未来のバイオ技術では,分子・遺伝子・細胞・組織レベルでも摩擦現象がそれらの機能に影響し,トライボ制御が重要性を増すと考えられる.未来を想定したバイオ関連の話題を提供したい.
- 問合せ先
イブニングフォーラム コーディネーター
佐賀大学理工学部機械システム工学科 中島 晃
TEL: 0952-28-8617 FAX: 0952-28-8587 E-mail: nakajima@me.saga-u.ac.jp
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