トライボロジー会議 2007春 東京(代々木)

シンポジウムセッション

 

 「トライボロジー会議 2007 春 東京」では,一般講演による通常のセッションのほかに下記の3つのテーマについてシンポジウムセッションを設け,講演を募ることにしました.趣旨をご理解いただき,ふるってご応募・ご参加ください.なお,これらのシンポジウムセッションにおける講演は,一般講演とは異なり,必ずしもオリジナル講演に限定せず,整理された2次情報に基づく講演も受け付けます.講演の申込は,トライボロジスト200611月号,12月号ならびに20071月号に掲載の「トライボロジー会議 2007 春 東京(代々木)」の講演申込要領に沿って行ってください. 今回から従来の一般公募型のシンポジウムと併設して,実行委員会が企画するシンポジウムを開催することとしました.このシンポジウムでは時代の要請に適合するトピックスを数カ年にわたって取り上げ,マスコミや一般市民にアピールすることも目指しています.トライボロジー会議2007 春 東京(代々木)では,環境負荷軽減材料に関連する課題と国際標準化に関連する課題を取り上げました.下記の分類番号2021のシンポジウムがそれに該当します.従来型のシンポジウムとともに実行委員会企画のシンポジウムについても会員各位のご支援をいただけば幸いです.



テーマ(1) 環境負荷軽減材料の現状と展望 (分類番号20)
 オーガナイザー:
佐々木 彰 NEC東芝スペースシステム(株)宇宙システム本部
183-8551 東京都府中市日新町1-10
TEL:042-354-4707FAX:042-354-4738
E-mail : sasaki.akira@ntspace.jp                                        
山本  隆司 東京農工大学大学院共生科学技術研究院
184-8588 東京都小金井市中町2-24-16
TEL:042-388-7084, FAX:042-385-7204
E-mail : tyama@cc.tuat.ac.jp        

 近年,環境負荷軽減に対して大きな関心が寄せられており,環境に悪影響を与える可能性がある材料の製造物への不使用・使用制限が検討・実施されつつあります.トライボロジー分野でも鉛フリー化材料,生分解性潤滑剤,フロン対策冷凍機・冷凍機油等の研究開発が活発化しています.本シンポジウムでは上記背景を踏まえて環境負荷軽減材料全般を取り上げ,最近のトライボロジー技術による革新的なブレークスルーの開発事例を発表していただき,討論を深めたいと考えます.



テーマ(2) 「滑り軸受」に関する国際標準化活動 (分類番号21)
 オーガナイザー:
三原  雄司 武蔵工業大学工学部機械工学科
158-8557 世田谷区玉堤1-28-1
TEL&FAX 03-5707-2171
E-mail: ymihara@sc.musashi-tech.ac.jp
三和  高明 オイレス工業株式会社第一事業部
252-0811 神奈川県藤沢市桐原町8
TEL0466-44-4817 FAX0466-43-9336
E-mailmiwa@oiles.co.jp

 滑り軸受においては,転がり軸受における標準化の取組みに比べてその遅れはきわめて深刻です.その主要な理由は,機械が製造されるつど,滑り軸受が新たに設計・発注されるという,いわば機械主導型生産の主従関係によるものです.これを反映してとくに日本における滑り軸受のJIS規格の数はわずかであり,各製造メーカは,独自の社内規格をつくり,これを利用してきたのが実情です.日本の滑り軸受産業が現在,質・量ともに世界のトップレベルに達しているにもかかわらず,標準化においては欧米に比較的してかなり遅れをとっており,世界市場における立場は必ずしも優位に立っているとは言えません.今後,産業の国際化が進み,また電子商取引等が普及すれば,軸受の規格の国際標準化の必要性は一層増大して,現状のままでは,一企業のみならず日本国として多大の損失を招来する可能性があります.本シンポジウムでは,こうした滑り軸受分野に象徴される国際標準化活動の課題について,標準化活動の重要性を認識していただくと同時に,学会の研究活動との関連から議論していただく場を提供したいと考えています.標準化活動に関連して会員諸氏がそれぞれの領域で取り組んでいる企業内活動等の紹介も是非この機会にお願いしたいと考えています.このシンポジウムの開催を契機として,トライボロジーの各分野において標準化活動が活発化することを期待しています.



テーマ(3) 潤滑グリースの基礎と応用 (分類番号22)
 オーガナイザー:
曽根 康友 鉄道総合技術研究所材料技術研究部
185-8540 国分寺市光町2-8-38 〒564-8680
TEL:042-573-7340FAX:042-573-7354
E-mail: ysone@rtri.or.jp
若林 利明 香川大学工学部材料創造工学科
761-0396 高松市林町2217-20
TEL:087-864-2393FAX:087-864-2393
 E-mail: twaka@eng.kagawa-u.ac.jp

 グリースは簡単なシール機構で保持でき,少量でも長期間の潤滑が可能なため,転がり軸受を筆頭に,古くから多くのトライボ要素の潤滑剤として用いられています.当学会の第2種研究会「グリース研究会」では,このグリースの潤滑寿命について研究を重ね,最近もウレアグリースの潤滑寿命に及ぼす各種因子と寿命に至る過程の解析を行うなど,得られた成果を継続して着実に発表してまいりました.また,グリースに関する単行本が久しく刊行されていないことから,グリース研究会を母体にして「潤滑グリースの基礎と応用」出版編集委員会を立ち上げ,教科書としても現場の実用書としても活用できる座右の書というコンセプトの下,常に進化するグリースの最新情報も盛り込むという方針で編集作業を進め,このたび2007年年頭にその新刊書を発行する予定となりました.本シンポジウムでは,「潤滑グリースの基礎と応用」の出版を記念し,その内容を紹介することはもちろん,ほかにも広く潤滑グリース技術に関する様々な項目についての研究開発成果をご披露いただき,現状の問題の解決に役立てるとともに,今後の発展の方向を探りたいと思います.オリジナリティにこだわらず,これまでに発表した情報を整理した内容の講演も歓迎しますので,この分野に関心のある方々の積極的なご参加,ご討論をお願いします.


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--> Last modified: Feb. 15, 2006

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