トライボロジー技術へのAIの活用を考える研究会

研究会について

近年,AI (Artificial Intelligence) 技術は多くの分野に展開されつつあり,トライボロジー技術に関しては,オイルの物性から,摩擦摩耗,メンテナンスに至るまで,本質的に複雑系であるため,その活用が期待されます.しかし,材料に着目しても,MI (Materials Informatics) は,半導体やセラミクス材料等では一部成功していますが,これは,原子レベルの組成が決まれば材料そのものの特性も決まる,比較的単純な系であるからです.トライボロジー材料の場合は,多くの場合,複合系であり,使用される状態までのプロセスに依存し,マルチスケールであるため,どのようにMI を適用したら良いかが明確ではありません. こうした,トライボロジーならではの困難な点の抽出と,その解決策に関する適用事例や指針を示す事を目的に調査・研究を行ってまいります。また逆に,トライボロジーにおいて研究開発されたAI手法が,AI技術そのものの発展に寄与することも大変重要であります.

研究会委員

参加を希望される方は下記までご連絡お願いいたします。

  • 主査:鷲津 仁志(兵庫県大)washizu@sim.u-hyogo.ac.jp 078-303-1975
  • 幹事:王 岩(イーグル工業)iwa.ou@ekkeagle.com 049-281-1111
  • 他 9名

第67期(2022)活動記録

第4回研究会 2023年3/23(木) 10:00~12:00  @Zoom

議題内容

  • (1) トライボロジスト12月号AI特集号総括+海外でのトライボ分野での活用事例紹介
  • (2) 各研究会委員の直近3年での活用・調査状況説明
  • (3) ディスカッション:機械学習に期待すること
  • (4) 研究会まとめ+今後の活動は?

第66期(2021)活動記録

第2回研究会 2021年8月31日13:00~17:00 @Zoom

話題提供

  • (1) イーグル工業 王岩氏    「流体解析への機械学習の活用」
  • (2) 名古屋大学  村島基之先生 「AIによる摩擦の安定化手法の提案と深層学習を用いた摩擦面画像からの摩擦推定」
  • (3) 東北大学   沓澤京先生  「ロボットの運動制御における深層学習の応用」 *招待

第3回研究会 2021年12月10日13:00~17:00  @兵庫県立大学+Zoom

話題提供 テーマ:トライボロジー×計算科学×AI・機械学習
場所:兵庫県立大学・神戸情報科学キャンパス
*緊急事態宣言の発令等、新型コロナウィルスの感染状況によっては完全オンラインへ移行します。

  • (1) 株式会社豊田中央研究所 梶田晴司氏  「分子動力学法と強化学習を用いた基油分子デザイン」
  • (2) 産業技術総合研究所   青柳岳司先生 *招待 「AI活用材料設計の事例 NEDO超超プロジェクト成果の紹介」
  • (3) 産業技術総合研究所   高橋和義先生 *招待 「AIを用いた局所分子構造判定と液晶-液晶相転移ダイナミクスの解明」
  • (4) 東京工業大学      川上玲先生  *招待 「特徴量の汎化と未知検知」

第65期(2020)活動記録

研究委員会 キックオフミーティング 2021年1月19日 @Zoom

  • 自己紹介
  • 研究会議事:調査領域分け、開催予定討議、目標設定

第1回研究会 2021年3月16日 @Zoom

話題提供

  • (1) 九州大学 杉村丈一先生 「90年代半ばの試み、摩耗粉形態解析による状態診断へのニューラルネットワーク適用事例」
  • (2) 福井大学 本田知己先生 「機械学習を用いたすべり軸受しゅう動面状態監視への取り組み」
  • (3) 早稲田大学 小川哲司先生 「風車異常検知システムの早期運用に関する研究事例紹介」 *招待