シンポジウムセッション

シンポジウムセッション

 「トライボロジー会議2019 春 東京」では,一般講演による通常のセッションのほかに,複数のテーマについてシンポジウムセッションを設け,講演を募ります.下記の各シンポジウムの趣旨をご理解いただき,ふるってご応募・ご参加ください.なお,これらのシンポジウムセッションにおける講演は,一般講演とは異なり,必ずしもオリジナル講演に限定せず,整理された二次情報に基づく講演も受け付けます.講演の申込みは,会誌トライボロジストならびに学会ホームページの「トライボロジー会議2019 春 東京」の講演申込要領に沿って行ってください.

分類番号 S1 「高分子材料のトライボロジー」

オーガナイザー
西谷 要介 :工学院大学
杉山 憲一 :株式会社荏原製作所
櫻井 敬之 :NOK 株式会社

 高分子材料は軽量,耐食性,成形加工性などに優れた特性を有するだけでなく,自己潤滑性を有し,他の材料との複合化が容易なことから,比較的軽負荷条件で使用される歯車・軸受・シール・ブレーキなどの機械・自動車部品をはじめとして,OA 機器などの電気・電子部品,生体材料などの医療分野,航空宇宙分野など,様々な用途に利用されている.本シンポジウムでは,高分子材料のトライボロジーに関する基礎的内容から最新の研究成果や技術動向に関する講演を通して,高分子材料のトライボロジーの最新動向と今後の課題について議論していく.

分類番号 S2 「境界潤滑下における固体表面の最適設計技術-機能性コーティングかトライボフィルムか?-」

オーガナイザー
青木 才子 :東京工業大学
田川 一生 :JXTG エネルギー株式会社
上坂 裕之 :岐阜大学
野老山 貴行:名古屋大学
吉田 健太郎:神奈川県立産業技術総合研究所

 歴史的には1920 年頃にスタートした境界潤滑の研究であるが,約100 年の歳月を重ねた現在においても,多種多様な観点から境界潤滑現象が注目され,現在も多くの未解明な課題を抱えている.例えば,機械要素部品の高出力化・小型化,低粘度潤滑油の使用に伴い,耐焼付き性・耐摩耗性・摩擦低減効果の向上を目的として,硬質炭素系皮膜や固体潤滑皮膜など様々な機能性コーティングが用いられているが,境界潤滑下ではコーティングに対する潤滑油分子の吸着や添加剤との反応性など,材料の界面/表面と潤滑油添加剤との物理化学的現象に関連する問題が顕在化している.そこで,「機能性コーティングの最適設計技術研究会」と「境界潤滑研究会」による合同シンポジウムを開催し,機能性コーティング,潤滑油の基礎的研究をはじめとして,コーティングと潤滑剤の両者が最大限効果を発揮するための性能・設計に関する提案,両者の組合せで発生する摩擦・摩耗低減メカニズムに関する解析事例や学術的議論を通して,境界潤滑下におけるコーティングに関する様々な課題を提示し,その解決の方向性を議論する場としたい.

分類番号 S3 「" 超" を目指す軸受技術の最前線」

オーガナイザー
平山 朋子 :同志社大学
野間 正泰 :舞鶴工業高等専門学校
伊勢 智彦 :近畿大学

 機器の更なる性能向上を目指す上で,軸受技術の進歩は欠かすことができない.本シンポジウムでは,「“超”を目指す軸受技術研究会」にて紹介された最先端の軸受技術を中心に,軸受に関わる基盤技術とすべり/転がり軸受の最新動向に関して話題提供いただくことで,近年の軸受技術を包括的に俯瞰する場の提供を目指す.現在の軸受技術のボトルネックはどのような点にあるのか,また更なる性能向上を目指す上での最適設計指針はどのように考えたら良いのかなど,さまざまな立場からの意見交換を通じて今一度軸受技術を見直すとともに,ニーズ/シーズの両面から今後の展望を討論する機会となることを期待する.