シンポジウムセッション

シンポジウムセッション

 「トライボロジー会議 2014春 東京」では,一般講演による通常のセッションのほかに複数のテーマについてシンポジウムセッションを設け,講演を募ることにしました.趣旨をご理解いただき,ふるってご応募・ご参加ください.なお,これらのシンポジウムセッションにおける講演は,一般講演とは異なり,必ずしもオリジナル講演に限定せず,整理された2次情報に基づく講演も受け付けます.

分類番号 S1 「硬質炭素膜のトライボロジー」

オーガナイザー:
加納 眞
神奈川県産業技術センター

梅原 徳次   
名古屋大学大学院工学研究科機械理工学専攻 

 優れたトライボロジー特性を有するDLC,CNx等の硬質炭素膜に関する分析評価技術,基礎研究,シミュレーション及び産業応用に関する最新の研究を基に情報交換することにより,最適設計技術への糸口を提供するとともに今後の研究課題,動向を探ってゆく.

分類番号 S2 「トライボロジーを支える可視化技術」

オーガナイザー:
本田 知己
福井大学大学院工学研究科機械工学専攻

阿保 政義
兵庫県立大学大学院工学研究科機械系工学専攻

岩井 智昭
金沢大学理工研究域機械工学系

 人間に有用な情報の大半が視覚によると言われている.例えば,可視化情報学会の名前が示す通り,様々な現象を可視化すること自体,重要な学問分野とされている.トライボロジーの分野においても,摩擦・摩耗・潤滑機構をより正確に根源から捉えるには,現象が生じた瞬間を視覚的に捉えることが有効と考えられる.現象が起こっているその瞬間をその場観察するためには,測定原理による時間的・空間的分解能の制限を克服しつつ,その原理を使って観察できる仕組みを考え出さなければならない.また,コンピュータによる新たな解析手法も,目では直接見ることができないナノ・マイクロスケールの現象を,広範囲に試験条件を変化させながら目の前に表現してくれる.このような,現象の可視化に用いられるハードウェア・ソフトウェアの技術進歩は著しく,トライボロジストの特集号においても,その時代の最先端可視化技術が紹介されてきた.
 トライボロジー会議2014春東京では,トライボロジストの特集号と連動するシンポジウムテーマを考えており,トライボロジストの2014年5月号に「トライボロジーを支える可視化技術(2)」が予定されている.特集号の記事をご執筆頂いた著者の方々にご講演頂くとともに,様々な思いやアイデアをお持ちの方々にご講演頂き,活発な議論を通して,トライボ現象に対する理解を深める場としたいと考えている.

分類番号 S3 「最新のトライボロジー実用化技術」

オーガナイザー
設楽 裕治
JX日鉱日石エネルギー(株)研究開発本部中央技術研究所潤滑油研究所 

三田村 宣晶
日本精工(株)総合研究開発センター材料技術開発部

 トライボロジー技術を実用化した最近の開発製品や開発技術について,開発の背景,機能,効果などを紹介する.各企業からの講演を広く募集し,さまざまな観点から議論をすることによって,今後のトライボロジー技術実用化を促進する.学術的な視点よりも実用技術に重きを置き,技術的視点から新しい結果や優れた機能を含んでいるもの,学術的に既発表の内容をもとに実用化したもの,学術的に既知な内容を組み合わせることによって実用化したもの,なども講演の対象とする.
(各企業の新製品や新技術についてアピールする場としますが,予稿集および発表資料においては,具体的な製品名の明示は控えていただき,「開発品」などの表現にしてください.)

分類番号 S4 「自動車のトライボロジーによる省エネルギー -機器の損失削減技術と2020年予想-」

オーガナイザー:
中村 隆    
名古屋工業大学

三原 雄司
東京都市大学工学部機械工学科 

出崎 亨
大豊工業(株) 

 一般社会での自動車の話題はEV, FCV, 軽量化に集中しているが,ガソリンエンジン車の2020年までの現実的な省エネルギー策として,トライボロジー技術の進展が有効であることを明確にしたい.当学会第1種研究会「自動車のトライボロジーによる省資源・省エネルギー予測調査研究会」では,動力伝達機器の摩擦損失削減が自動車の燃費に与える影響を調べてきた.本シンポジウムでは,研究会での成果を紹介するとともに,「自動車のトライボロジー研究会」とも連携し自動車機器を製造する企業などから摩擦損失削減技術をお話し頂く.これらを集約することで,トライボロジー技術の進展が自動車の省エネルギーにどれだけ貢献するかを定量的に示し,社会に対してトライボロジーの重要性をアピールしたい.