特別講演会

特別講演会

 松江は、風土記の時代から続く出雲國の要衝にあって、江戸時代は不昧流茶道の松平不昧公や金魚の出雲なんきんに代表される山陰文化の中心地でしたが、現代においては古き良き日本文化の凝縮した都市として国内外から注目されています。そんな松江の過去と未来をつなぐ、あるいは地方と世界を結ぶ文化活動をされているお二人、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の曾孫の民俗学者であられる小泉凡先生と、アジア人初のツィンバロン奏者であられる斉藤浩先生に、特別講演では、実演を交えたお話をいただけることとなりました。
 
 
開催日時    2021年10月28日(木)15:00~17:00 (予定)  
会場         くにびきメッセ多目的ホール
               オンライン方式(同期型)での開催に変更されました.参加・視聴頂くには右メニューの【特別講演会入口】をクリックしてください.
  • 講演1

    【小泉八雲がみた、「神々の国」出雲】

    [講演者]
     小泉 凡(こいずみ ぼん) 先生
     島根県立大学名誉教授・小泉八雲記念館館長

    [講演要旨]
    ギリシャ系アイルランド人作家ラフカディオ・ハーン(小泉八雲/1850-1904)は、1890年8月から1年3か月を英語教師として松江に過ごし、その魅力を後にベストセラーとなる代表作『知られぬ日本の面影』にみずみずしく描写します。先駆的なサウンドスケープのまなざしで、町の音に耳傾け、宍道湖の風景に「陰」と「移ろい」を見出し、出雲大社訪問では神道の神髄を体感します。出雲の地における日本文化の体験的理解が、ひいては八雲を愛読したひとりのアメリカ人将校を介して、戦後日本の方向性にも影響を与えることになります。小泉八雲の異文化に対するオープン・マインドなまなざしは、現代のSDGsとも響き合う価値観を孕んでいます。

  • 講演2

    【妙なる響き ~中欧の打弦楽器ツィンバロン~】

    [講演者]
     斉藤 浩(さいとう ひろし) 先生
     ツィンバロン奏者

    [講演要旨]
    弦をたたいて音を出す楽器のことを総称して「打弦楽器」と呼びます。日本ではあまり馴染みのない楽器ですが、世界中に大小様々な打弦楽器が存在します。その中で最も大型のものが中欧の「ツィンバロン cimbalom」。演奏を通して、楽器の構造、バチの種類などご紹介するとともに、コロナ禍での音楽の在り方や今後の可能性についてもお話します。まずは、ツィンバロンの音色、響きに触れ、その不思議な魅力を感じていただきたいと思います。

  • 問い合わせ先

    「トライボロジー会議 2021 秋 松江」実行委員会 事務局
    TEL:03-3434-1926  E-mail:2021matsue@tribology.jp