シンポジウムセッション
シンポジウムセッション
「トライボロジー会議 2027 春 東京」では,一般講演による通常のセッションのほかに,複数のテーマについてシンポジウムセッションを設け,講演を募ります.下記の各シンポジウムの趣旨をご理解いただき,ふるってご応募・ご参加ください.なお,これらのシンポジウムセッションにおける講演は,一般講演とは異なり,必ずしもオリジナル講演に限定せず,整理された 2 次情報に基づく講演も受け付けます.講演の申込は,会誌トライボロジストならびに本会ホームページの「トライボロジー会議 2027 春 東京」の講演申込要領に沿って行ってください.また,オーガナイザーより講演を依頼された本会非会員の方は,オーガナイザーの指示に従って講演の申込を行ってください.
テーマ(1) 学生・若手ポスターセッション(分類番号 S1)
オーガナイザー
川田 将平 九州大学
山下 直輝 京都工芸繊維大学
大久保 光 横浜国立大学
石川 功 鳥取大学
田中 芹奈 兵庫県立大学
新盛 弘法 九州大学
トライボロジー学会では,学生および若手研究者・技術者の交流促進を目的として,「トライボロジー秋の学校」を開催してきました.2026年は,「秋の学校」に代わる企画として,トライボロジー会議2026秋名古屋において「学生・若手ポスターセッション」を行いました.同セッションには,約50件の申込みがあり,学生および若手研究者・技術者による活発かつ有意義な交流の場を提供することができました.
2027年以降は,「トライボロジー会議春」において,学生および若手研究者・技術者の交流の場として,「学生・若手ポスターセッション」を継続的に開催しています.本会議においても,大学・大学院・高専の学生,ならびに大学・企業・研究機関等に所属する若手研究者,技術者を対象とした「学生・若手ポスターセッション」を開催いたします.発表対象者は,大学・大学院・高専の学生,ならびに大学・企業・研究機関等に所属する若手研究者,技術者とする.なお,申し込み方法については,「講演申込要領」に従う.予稿集原稿については,2頁以内(1頁でも可)とする.
テーマ(2) 持続可能な未来を構築する高分子トライボロジー (分類番号 S2)
オーガナイザー
西谷 要介 工学院大学
金 成夏 荏原製作所
国島 武史 株式会社ジェイテクト
酒井 陽平 NOK株式会社
産業機器や自動車に対する軽量化ニーズ(省エネルギー・CO2排出量削減)はもちろんのこと,耐摩耗性向上による長寿命化や省資源化,さらには最近のエネルギー問題を解決するため脱化石資源化による環境性能向上などの要求が高まっている.プラスチックやゴムをはじめとした高分子材料のトライボロジーにおいても,持続可能な未来を構築していくために様々な取り組みが行われている.本シンポジウムでは,これらのトレンドに注目し,高分子トライボロジーに関する基礎的内容から最新の技術開発,研究成果や技術動向などの講演を通して,幅広く議論する場を提供する.
テーマ(3) トライボロジー分野の標準化活動(分類番号 S3)
オーガナイザー
是永 敦 国立研究開発法人産業技術総合研究所
尾形 秀樹 株式会社IHI
佐々木 信也 東京理科大学
トライボロジーに係る標準については,摩擦摩耗試験法などがISOやASTMで一部が規定されているが,海外発の規格である一方で,日本産業規格(JIS)では建材や紙などアプリケーション側で各々標準化されているのが実情である.学会員の多くは自身の研究の中で様々な試験機を使い,また試験評価法に関する学会発表もあるところ,標準化に関する現状を学会内で認識し,当学会がトライボロジー分野に係る標準化活動のハブになれるのか,など,学会における標準化活動について考える端緒としたい.
テーマ(4) 工作機械におけるトライボロジー技術(分類番号 S4)
オーガナイザー
宮武 正明 東京理科大学
堀田 智哉 関東学院大学
工作機械産業は,日本の製造業が今後も世界をリードしていくために重要な役割を担っているが,工作機械を支える各種技術の中で,加工機の主軸や案内面に係わる技術や潤滑剤,加工油等,トライボロジーが重要な役割を果たしている.本シンポジウムでは工作機械に関するトライボロジーの技術分野での最新技術動向や研究成果などを発表していただくとともに,参加者が意見を交換することで,それぞれの分野での今後の発展の一助とすることを目的とする.工作機械に関する機械要素(案内面や軸受など),潤滑や加工油剤,切削や研削加工技術,工具技術等のトライボロジー等幅広い分野での講演を募集する.
テーマ(5) 電動化でも技術開発の鍵となる「駆動系のトライボロジー要素」に焦点を合わせて(分類番号 S5)
オーガナイザー
山本 建 東海大学
杉村 晃 ジヤトコ株式会社
村上 靖宏 技術オフィス・村上
「変速機のトライボロジー研究会」で行われた直近の議論を振り返ると,①駆動系油剤の低粘度化とその対応,および②e-Axleをはじめ電動化による高速回転化とその対応に関する話題に多くを費やしている.油剤の低粘度化は,固体接触領域の拡大にともなう摩擦係数の増大と,それが引き起こす温度上昇を招く.また,高速回転化も,回転速度の二乗に比例する遠心力は回転するしゅう動面での油膜保持を困難とし,単位時間当たりのすべり長さ(接触機会)の増加が温度上昇の要因となる.油剤の低粘度化と高速回転化という異なる事情から生じている使用環境の変化も,結局は,しゅう動部を有する歯車,軸受,シールに“厳しい潤滑環境への対応”という課題が提示されることに他ならない.ここでは,前記部品に油剤を加えた「駆動系のトライボロジー要素」を中心に,近年,行われている研究,技術,商品開発について相互議論の場を提供する.
テーマ(6) トライボAEセンシングの可能性と課題 -AEはトライボロジーを語る共通言語になりうるか?-(分類番号 S6)
オーガナイザー
長谷 亜蘭 神奈川大学
獅子原 祐樹 株式会社ジェイテクト
向井 悠 日鉄テクノロジー株式会社
摩擦・摩耗・潤滑は,多数の因子が複雑に関与する動的な界面現象である.特に,表面突起接触,凝着,掘り起こし,き裂,はく離,表面被膜の形成・破壊などは接触界面で生じるため,その発生時刻や進行過程を捉えることは容易ではない.アコースティックエミッション(AE)センシングは,微視的な変形・破壊に伴う弾性応力波を高感度に検出する技術であり,トライボロジー現象の発生や進行をその場で捉え,状態監視,異常検出,予知保全などへ展開できる可能性がある.一方,AE信号は,材料や摩耗形態に加え,センサ特性,取付け方法,伝播経路,計測条件,周囲ノイズなどの影響を受ける.このため,発生源の同定,計測・解析方法の共通化,再現性の確保,実機への適用が重要な課題となる.本シンポジウムは,「トライボAEセンシング研究会」の発足後初めてのシンポジウムとして,基礎的な発生機構から信号解析,状態監視,異常診断,産業応用まで,幅広い研究・技術事例を共有する.AEセンシングが,トライボロジー現象を理解し,議論し,知見を共有するための「共通言語」となりうるかを問いながら,その可能性と課題について議論したい.
