特別フォーラム

特別フォーラム

趣 旨
 関西では市民のマラソン熱が高く,大阪,神戸,奈良,京都など各地でマラソンが開催されております.そのマラソン熱は姫路にもあり,雪彦マラソン,城下町マラソンを経て,2015年2月には姫路城の修復完成を記念して世界遺産姫路城マラソン2015が開催されます.一方,神戸に本社を構える(株)アシックスは,2011年に在阪の百貨店と組んで,「アシックス ナイトラン」を開催し,仕事帰りにランニングをしたい,これからランニングを始めたいという方へのイベントを企画され,ランニング愛好家を増やしてこられた実績があります.この(株)アシックスの取り組みを紹介いただき,さらに市民ランナーの関心の高いランニングの科学的なトレーニング方法やランニングシューズの選択方法など,ランニング愛好者の日頃の疑問に答えていただく市民参加型の講演会を企画いたしました.靴擦れや靴の摩耗といったトライボロジーの要素を入れながら,一流アスリートモデルの変遷等を解説いただく予定です.
 次はトライボロジー学会のビッグニュースです.ユーモアで笑わせた後に「なるほど」と考えさせる研究や業績に贈られる「イグ・ノーベル賞」の2014年度授賞式がアメリカ・マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大学で開かれ,「バナナの皮を踏むとなぜ滑りやすいのか」を実験で証明した北里大学の馬渕清資教授が物理学賞に選ばれました.馬渕先生は,バナナの皮の内側にたくさんあるゲル状物質が,靴で踏まれた時の圧力でつぶれ,にじみ出た液体が潤滑効果を高めることを突き止め,バナナの内側を下にして皮を上から踏んだ場合の摩擦係数は,床材を直接踏んだ時の値の6分の1となることを科学的に明らかにされました.トライボロジー学会では,現在も学会でご活躍の馬渕先生に受賞記念講演をいただくだけにとどまらず,トライボロジーとは一体何か?どんなところにトライボロジー技術が活躍するのか?等々の話題を,ユニークなエピソードを交えて,一般の方にわかりやすく解説いただく予定です.

開催日時 2015年5月28日(木) 15:00~17:00
会 場 姫路商工会議所 2階 大ホール
総合司会 多川 則男 氏 (関西大学)

講演題目 その1 「より良いRunning experience の提供 -モノづくりとコトづくり-」
講 演 者 田川 武弘 氏
(株)アシックス スポーツ工学研究所 部長

講演題目 その2 「滑る」 -イグ・ノーベル賞受賞報告記-
講 演 者 馬渕 清資 氏
北里大学 医療衛生学部 医療工学科 教授

特別フォーラム [pdf:183.3KB]