特別フォーラム
特別フォーラム
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講演題目①
【スポーツ工学のオリンピック・パラリンピックへの貢献】
[講演者]
中島 求 氏
東京工業大学工学院システム制御系 教授
[講演要旨]
本講演では,オリンピック・パラリンピックに対してスポーツ工学がどのようにこれまで貢献してきたのか,現在貢献しているのか,今後貢献できる可能性があるのかについて,前回リオデジャネイロ・パラリンピックにおける研究開発例や,東京オリンピック・パラリンピックに向けた講演者らの取り組みなどの実例紹介を交えながら述べていく.具体的には,まずスポーツ工学が競技スポーツに貢献できることとして,パフォーマンス向上や選手の安全性向上を目的とした用具などの開発が挙げられる.実例として,リオデジャネイロ・パラリンピックの際には,車いすテニス用のマグネシウム製車いすが開発されている.次に挙げられるのがスポーツ動作の解析・分析である.その実例として,講演者らはこれまでに水泳の力学シミュレーションモデルを開発し,開発したモデルを用いてパラリンピック選手の動作分析サポートの活動を行っている.さらに,スポーツ工学の貢献方法として,スポーツ動作自体をエンジニアリング的手法により創成することも可能である.その実例として,講演者らは上述の水泳の力学モデルにさらに人体筋骨格モデルを組み合わせ,スイマーの筋力特性を考慮した上で最速の腕のかき方を求める最適化シミュレーション手法を開発している.本手法によりこれまで健常スイマーのみならず,パラスイマーの個々の障がいに応じた最適泳フォームをシミュレーションにより明らかにし,選手やコーチにフィードバックする活動を行っている.最後に,今後スポーツ工学がより貢献するためには何が重要であるのかについて,講演者の考えを述べつつ総括する. -
講演題目②
【著作権とCCライセンスについて】
[講演者]
重冨 貴光 氏
大江橋法律事務所 弁護士
[講演要旨]
講演要旨 日本トライボロジー学会は,2019年度に,本会が編集発行または公表する学会誌・ハンドブックなどに掲載される記事,論文などの著作物の著作権の取扱いに関するガイドラインを改定した.本講演では,学会著作物に適用される著作権法の概要を説明したうえで,改定内容を中心に著作権ガイドラインを紹介しつつ,著作権ガイドラインを遵守するに際してのポイントを投稿者・利用者の観点から解説する.とりわけ,英文オンラインジャーナル(Tribology Online)には,いわゆるクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)の仕組みを採用するものとされている.CCライセンスは,著作権法のルールを変容し,CCライセンスが定めるルールに従って著作物を利用する行為について,著作権者がその権利を行使しないという特徴的な仕組みである.本講演では,CCライセンスの仕組みを説明したうえで,投稿者・利用者がCCライセンスの仕組みに沿って適切に著作物を作成・利用するために留意すべきポイントを解説する.また,近時の新型コロナウイルス問題を受け,オンライン形式でのセミナー・会合が急速に増加している.これに伴い,オンライン形式でのセミナー等にて著作物及び著作物が記載された資料を画面上に表示等をすることによる利用形態が増えている.本講演では,オンライン形式でのセミナー等において適法に著作物を利用する観点から留意すべき事項を解説する. -
司会
松山 博樹 氏
株式会社ジェイテクト 研究企画部 産学連携グループ 主担当
トライボロジー会議2021春 東京 実行委員長 -
日時
2021年5月25日(火) 14:35~16:45 (講演,質疑応答時間を含む)
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会場
オンライン方式での開催に変更されました.
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定員
未定
詳細が決まり次第お知らせします.
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参加費
無料
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問い合わせ先
「トライボロジー会議 2021 春 東京」実行委員会 事務局
TEL:03-3434-1926 E-mail:jast@tribology.jp