シンポジウムセッション

シンポジウムセッション

「トライボロジー会議2021春 東京」では,一般講演による通常のセッションのほかに,複数のテーマについてシンポジウムセッションを設け,講演を募ります.下記の各シンポジウムの趣旨をご理解いただき,ふるってご応募・ご参加ください.なお,これらのシンポジウムセッションにおける講演は,一般講演とは異なり,必ずしもオリジナル講演に限定せず,整理された2次情報に基づく講演も受け付けます.講演の申込は,会誌トライボロジストならびに本会ホームページの「トライボロジー会議2021春 東京」の講演申込要領に沿って行ってください.
また,オーガナイザーより講演を依頼された本会非会員の方は,オーガナイザーの指示に従って講演の申込を行ってください.

なお,シンポジウムセッションもWeb会議システム(Zoom)を使用したオンライン方式(同期型)で実施いたします.随時更新を行いますので,詳細は本会ホームページをご確認ください.

分類番号 S1 「転がり疲れに関する最近の成果と今後の課題」

オーガナイザー
植田 光司 :日本精工株式会社
大滝 亮一 :シェフラージャパン株式会社
藤田 工  :NTN株式会社 
佐田 隆  :株式会社ジェイテクト

 転がり軸受は,機械の信頼性に大きく影響を及ぼす機械要素である.転がり疲れは,転がり軸受の基本的な性能指標である疲れ寿命に影響し,機械の故障に繋がる非常に重要な現象であるため,長年に渡ってエンジニアの重要な関心事である.近年,材料技術の進化や新たな潤滑剤の出現によって,転がり軸受が使用される環境変化の影響を受けるとともに,分析・評価技術が高度化し,現在も新しい知見が生み出され,課題が見つかっている分野である.そこで,「転がり疲れ研究会」と「転がり軸受寿命研究会」共催で本シンポジウムを開催し,最近の転がり疲れの研究成果についての講演を通して,転がり疲れの現象解明の課題やさらなる発展に寄与する議論の場を提供する.

分類番号 S2 「表面テクスチャ加工プロセスと摺動部品への展開」

オーガナイザー
佐々木 信也 :東京理科大学
足立 幸志  :東北大学
是永 敦   :産業技術総合研究所

 本シンポジウムでは 「テクスチャ表面のトライボロジー研究会」 におけるこれまでの情報交換及び議論等を踏まえ,トライボロジー特性改善を目的とする表面テクスチャリング技術に関する最新の研究成果を総括するとともに,必要とされる表面テクスチャを機械要素表面に付与するための加工プロセスについて,社会実装の観点より包括的に俯瞰する.また,表面テクスチャパターンの最適設計における数値解析技術の有用性と可能性について,意見交換を行う.ニーズ/シーズの両面のさまざまな立場からの議論を通し,今後の展望を討論する機会となることを期待する.

分類番号 S3 「SDGsに寄与するメンテナンス・トライボロジー」

オーガナイザー
本田 知己  :福井大学
間野 大樹  :産業技術総合研究所
藤井 彰   :日本製鉄株式会社

 近年,持続可能な開発目標(SDGs)にも掲げられているとおり,地球環境負荷の低減や質の高いインフラの整備,徹底した省エネルギー化など,さまざまな取り組みが進められている.そうした中,機械設備の維持管理,すなわちメンテナンスは,持続可能な社会の構築に不可欠な技術として位置づけられ,そのメンテナンスに大きく貢献するトライボロジーにも期待と注目が集まっている.
 本シンポジウムでは,メンテナンス・トライボロジーに関する基礎的内容から最新の研究成果・技術動向,さらにここ数年加速的に技術進歩が見られるIoTやAIを活用したコンディション・モニタリング技術の最新動向に関する講演を通して,基礎と応用の両面から本分野のさらなる発展に寄与する議論の場を提供することを目的としている.学術的アプローチに取り組んでいる研究者はもとより,製品開発に携わっている技術者からも,広く発表を募集する.

分類番号 S4 「トライボロジー研究の発展における産学連携の役割と魅力 ~自動車用パワートレーンの進化~」

自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)との共同開催

オーガナイザー
三原 雄司  :東京都市大学
落合 成行  :東海大学
菊池 隆司  :トヨタ自動車株式会社
樋口 毅   :日産自動車株式会社

 エンジン単体やエンジンと電動モーターによるハイブリッド型の動力源は2050 年においても70%を超えることが予想されている.このため,将来を見据えたエンジンの熱効率向上とゼロエミッション化に向けた研究が推進され,様々な課題に対する革新的な基礎研究の応用も期待されている.2014 年から5年間にSIP プロジェクト「革新的燃焼技術」が推進され,50%を超える熱効率の実現と,“産産—学学連携”(大学間の研究連携と企業同士の研究領域における連携)の体制構築が行われ,産学官(企業—大学—国)の協力により新しい枠組みの産学連携システムが作られた.2019 年度からこの産学連携の流れを支援していく“AICE(自動車用内燃機関技術研究組合)産学コンソーシアム”の立ち上げを進め,“産(企業)”のニーズに基づくプロジェクト研究とモデル基盤研究,更に将来のシーズ発掘(萌芽的研究)も実施する体制となった.本シンポジウムでは主に大学とAICE の連携による研究体制,AICE の研究活動体制(組合組織 協調領域+研究課題,人材育成)を紹介し,トライボロジーに関連する研究動向と研究テーマの講演等を通して今後の産学官連携研究の在り方や課題・自動車パワートレーンの進化などを議論していく.