シンポジウムセッション

シンポジウムセッション

「トライボロジー会議2024 春 東京」では,一般講演による通常のセッションのほかに,複数のテーマについてシンポジウムセッションを設け,講演を募ります.下記の各シンポジウムの趣旨をご理解いただき,ふるってご応募・ご参加ください.なお,これらのシンポジウムセッションにおける講演は,一般講演とは異なり,必ずしもオリジナル講演に限定せず,整理された2次情報に基づく講演も受け付けます.講演の申込は,会誌トライボロジストならびに本会ホームページの「トライボロジー会議2024春 東京」の講演申込要領に沿って行ってください.また,オーガナイザーより講演を依頼された本会非会員の方は,オーガナイザーの指示に従って講演の申込を行ってください.

テーマ(1) トライボロジー技術へのAIの活用 (分類番号 S1)

オーガナイザー
鷲津 仁志  兵庫県立大学
王  岩   イーグル工業株式会社

 2020年度より3年度にわたって,学会指定研究会「トライボロジー技術へのAIの活用を考える研究会」を運営いたしました.近年の第3次AI (Artificial Intelligence) ブームでは多くの分野に急速にAIが展開されています.トライボロジー分野は,多くの場合,動的かつ複合系であります.つまり,材料が使用される状態までのプロセスに依存し,マルチスケールであるため,どのようにMI (Materials Informatics) を適用したら良いかが明確ではありません.そうした中でも潤滑剤の物性から,摺動表面設計,摩擦摩耗解析,メンテナンスに至るまで,その活用が既に進んでいます.これらの事例を通してトライボロジーならではの困難な点(例えばデータの標準化等)と,その解決策に関して調査いたしました.また,トライボロジーにおいて研究開発されたAI手法が,AI技術そのものの発展に寄与することも大変重要であります.研究会における研究開発事例のみならず,公募講演や分野外の適用事例も含め,今後について議論できればと思います.

テーマ(2) トライボロジー界面における最新の計測・解析技術の進展(分類番号 S2)

オーガナイザー
柳沢 雅広  早稲田大学
福澤 健二  名古屋大学
谷  弘詞  関西大学

 トライボロジーにおける機械部品やシステム設計・開発および潤滑剤を含む材料開発において,その現象がきわめて複雑なことから研究開発は試行錯誤で行うことが多かった.計測・解析手法はそれらの新技術開発の効率を上げ,品質管理などを通じた信頼性向上の基礎となる極めて重要な技術である.特にトライボロジーにおいては,界面の情報が重要であるが動的に変化するマルチスケール(原子・分子からマイクロメートルスケール)の現象であることからその計測手法は非常に限られていた.またそれらの複雑な現象の計測データを解析する技術も重要となっている.本シンポジウムでは,最新のトライボロジー界面の計測・解析技術を紹介することを目的とする.